原恵一監督「河童のクゥと夏休み」感想

2009年11月21日(by キョウ) コメント0
先日、原恵一監督「河童のクゥと夏休み」を観ました。よかったので感想をUPします。
今夜、アニメーション監督術の原恵一監督の講義だし、その前に。
TSUTAYA DISCAS(無料キャンペーン使用)でDVDを借りたのですが、ネットで注文し郵便ポスト返却の方法だと楽でいいです。レンタルまで時間掛かる在庫少ない作品もあるのが△ですが。
前にTwitterに投稿した感想を元にしてまとめました。

原恵一監督作品は未見でした。
「河童のクゥと夏休み」も賞を取ったり評価を受けていたので気にはなっていたのですが。キャラも地味過ぎてあまり惹かれなかったりでした。
観てみると、想像以上に日常・心理・行動の描写が巧く感心させられました。

人の日常の会話や行動・仕草の特徴をリアルに惹かれるようにも表現されています。その部分は実写の映画的な感じ。
画面構成も実写映画っぽかったです。背景の絵が必要以上に整理or簡略化されていないカットもあり(確か)、その事も実写映画っぽく感じた一因かも。

クゥがマスコミにばれてからの集団・人間の在り方や話の進み方が、漫画版「デビルマン」をイメージさせられました。この作品のベースは日常ですが。
話の構成や最後のまとめ方が、妖怪が出てくる話だとしても日常という中を重心として、とてもバランス取れている印象でした。

あと、おっさんがとても忠犬でした..。ちょっと涙ぐみました。

見た後、なんか鬱にもなってしまいました。人のネガティブな面の芯がリアルにちゃんと表現されていたからか。自分の嫌な記憶とかに響いたのか。普通の人(人間)とは違うクゥが、結局は一般社会では生きずらい&そこでは生きていかないという結末になって、自意識過剰的に自分と同一化してしまったからなのか。

講義では、監督の違った視点や思いなどいろいろ聴けたらなと思っています。